流木アートの魅力、ただで出来る美術課題、シーグラスの魅力を解説

教育

小・中・高校美術の授業を担当している先生、教材費は学校側から充分に支給されていますか?

年間計画を事務に提出したものの、必要な備品や経費は支給されていないのが現実ではないでしょうか?

生徒を通して、保護者に必要な教材を購入してもらう事は至難の業ですよね。

私は、備品の請求で事務長と何度も口論となった嫌な経験があます。

結局、私のポケットマネーから支払うことが多々ありました。

皆さんには、私の様な苦い経験をして頂きたくないので、いくつかのアイデアをこのブログに記載させて頂きました。

安心して下さい、この記事を実践すれば問題は解決します。

 

海辺に落ちているものでSDG`sアート

海のゴミ

海辺には色々な物が落ちています。

家庭用のゴミ、ペットボトル、ボール(軟式野球・ソフトボール・ゴルフボール・テニスボール)、空き缶、流木、マスク、石、シーグラスなど。

拾ったゴミで作品を作るアーティストもいますが、作品を廃棄するのに大変な思いをします。

そこで、家庭に作品を持ち帰っても、家庭ごみで捨てられる材料だけを拾って作品製作する事をお勧めします。

海岸でのゴミの種類は多種多様です。

錆びた釘が落ちている所について。

釘などは木材を焼いた後、炭が落ちている場所で見つける事が出来ます。

程よく錆びたいい質感の釘を拾う事ができます。

基本的に海への廃棄や焚火等は、禁止されているはずですが。

 

海が近くにない!

遠足や学外研修、自由研究、奉仕活動などの時間を使って海岸清掃に出かけ、ゴミを拾いながら作品に必要な流木やシーグラスなどを持ち帰れば材料費はタダになるのです。

ただし、自然公園内や個人の所有地からの持ち運びは禁止されているので、あらかじめ調べておく必要があります。

また、拾った物を同じ場所であっても廃棄は出来ないので注意が必要です。

海が近くにない場合は、川辺でもいいでしょう。

海も川も近くにない場合は、海に近い学校をネットで検索し、頼んでみましょう。

頼む場合は、学校名で起案書を作成し学校長名で送れば大丈夫です

私は東京の美術教員に頼まれて、流木を生徒の人数分送った経験があります。

 

シーグラスって!

シーグラスとは海岸や湖で見つかるガラスの破片です。

波に揉まれることで角がとれ、曇りガラスのような独特の風合いをもつ物で英語での表記はシーグラス( sea glass )や、ビーチグラス( beach glass )などと表記されます。

人魚の涙 や 浜辺の宝石、海の硝子などと呼ばれ、人間が捨てたガラスを、海が育み、届けてくれた、海からの贈り物であるといえます。

歴史としては、約150年以前からとされています。

ペリーが日本へやってきた頃に、多くの空き瓶が海岸に捨てられたと言われています。

当時のガラス瓶は日本人にとってはとても珍しいものだったので、多くの空き瓶が拾われて重宝されました。

極まれに当時のガラスのかけらと思われる暗いオリーブグリーンの黒色に見える物が見つかることがあります。

シーグラスの色はガラス(主に飲料用の容器)の色です。

一般的な色は透明、緑、茶色です。

珍しい色として黒、紫、灰色、赤などがあります。

赤は1/5000の確率、オレンジは1/1000の確率であると言われています。

これらのシーグラスはコレクションとしてコレクターに人気があり、オークションなどで高価で取引される場合もあり、『人魚の涙』『浜辺の宝石』とも呼ばれています。

 

シーグラスの効果!

1.トルマリンの3倍程のマイナスイオンが出ている為、ストレスやイライラに効果があると言われています。

2.身に着けていると1つだけ願いがかなうという言い伝えがあります。

3.拾った時の高揚感があります。

4.海での作業の場合、人によって個人差はありますが、波の音や潮の香で心が落ち着きます。

5.拾う作業は適度な運動にもなります。

6.いつの時代の物で、どの国の、どの様な人が使用していた物なのかと想像するロマンがシーグラスにはあります。

 

シーグラスを拾ってみよう!

一点を集中してみるよりも、広い視野で見渡し、シーグラスを探し、ひとつでも見つけたら、その場所を集中的に探します。

シーグラスを発見した所には、同じ大きさのシーグラスが存在している可能性が高いのです。

シーグラスは立って探すだけでなく、しゃがんで探すと見え方が変わるので、石やプラスチックとシーグラスの違いに気づきやすくなります。

1つ見付けた場合、その海面の横に並んでいることが多いです。

これは潮が引くときに残ったもので、潮の満ち引きが強い時、波打ち際では発見が難しく、足元が海水で濡れてしまいます。

干潮時間1,2間前がシーグラス探しのベストタイミングと言われています。

予定している海岸の干潮の時間を事前に調べてておくと良いかもしれません。

あと、持ち手つきの袋やリュック・タオル・飲み物・シャベル・バケツ・日焼け止めなどを持参すると便利です。

シーグラスを探す場合はけがをしないように気を付け、持ち物や服装などをしっかり注意して出かけましょう。

 

シーグラスの消毒・殺菌方法!

シーグラスの洗い方、殺菌の仕方は色々な方法を沢山の方が試されているようですが、私の場合は、1時間程度熱湯で煮沸消毒を行った後、2~3ℓ入る容器の水の中に移し替え、キャップ1杯の漂白剤(キッチンハイターなど)で1日浸け込みます。

それらを真水でよくすすぎ、天日干しします。

商品として販売することを考えた場合、熱湯での煮沸をした方が確実だと思います。

 

海で拾った物でSDG`sアート

海岸ではシーグラスや軽石、流木などART作品を作る材料を沢山見つける事が出来ます。

その様な素材を使うこともSDG`sにつながると思います。

実際に私が作成した作品を紹介します。

参考になれば嬉しいです。

 

シーグラスで作ったイヤリング

シーグラスを使ってビーチサンダルをイメージしたイヤリングを制作しました。

靴底はシーグラスを使い足ひもの部分は透明のビーズを釣り糸で束ね、ピアスの金具に結びつけました。

シーグラス以外はダイソーで購入した材料で、比較的安く作ることが出来ました。

シーグラスは以外と重量があるので、薄くて小さいな物を使う方がいいと思います。

一番苦労をした事は、シーグラスに穴を開ける作業でした。

ガラス用のドリルビットが高価であり、穴を開ける時にも熱を発する事でシーグラスが割れてしまい、何度も失敗しました。

YouTubeなどを参考にして、水の中で穴あけをすると、熱を持つこともなく割れることがなくなりました。

シーグラスで作ったイヤリング

 

 

シーグラスで作ったハート

シーグラスで作ったハート型

シーグラスでハート型を作りました。

イヤリングにしてもいいですし、大きなものはペンダントにしてもいいと思います。

このままの状態で、メルカリやヤフオクに出品して売ることも出来ます。

 

海で拾った素材の消毒・殺菌方法

流木を熱消毒するための鍋とコンロ

1.流木の大きさに合わせた鍋とカセットコンロを用意します。

流木が小さいものであれば、家庭用のガスコンロでもいいと思います。

流木だけでなく、拾った釘や針金、石、貝殻、シーグラス等、熱で溶けない物であれば、一緒に煮沸消毒してもいいと思います。

 

熱消毒する鍋に流木を均等に入れた状態の映像。

2.流木はあらかじめタワシなどで汚れや砂を落とし、鍋の中に入れます。

高圧洗浄機があれば、よりキレイに汚れが落ちます。

 

重曹を入れて熱消毒をします。

3.室内で飾る物を作る場合、重曹で殺菌することをお勧めします。

重曹はホームセンターなどで売っている安い物で十分です。

 

重曹約500gをまんべんなく振りかけた様子。

4.出来るだけ、すきまを均等に流木を鍋に入れ、重曹をまんべんなくいきわたらせます。

この写真では、500gの重曹を入れました。

 

流木が浮いてこない様に金網と石で抑えている様子。

5.煮沸消毒をする場合、流木が浮いてこない様に金網を置き、その上に海で拾ってきた石を置きます。

 

おおよそ1時間煮込んで熱消毒します。

6.熱湯を注ぎ、カセットコンロで煮沸消毒します。

私は1時間ほど、煮詰めましたが、カセットボンベ1本がなくなる時間が約1時間程度です。

煮詰めた後、やけどをしない程度に熱湯を冷まし、お湯を捨て、もう一度タワシと水で洗い天日干しします。

海で拾った物でSDG`sアート

海岸ではシーグラスや軽石、流木などART作品を作る材料を沢山見つける事が出来ます。

その様な素材を使うこともSDG`sにつながると思います。

実際に私が作成した作品を紹介します。

参考になれば嬉しいです。

海で拾った素材でオブジェを作ってみました

海で拾った素材で色々なオブジェを作り、すれらを写真で画像にしたものをAIで画像編集してみました。

現在、AIの取り扱いついて世界中で賛否が分かれていますが、私はゼロから全てをAIにゆだねる事については賛成しかねますが、作った作品(オブジェや絵)を画像化し、AIで新しい発想を得る事に対しては賛成です。

今回、製作した3Dオブジェを画像化し、AIで2次元出力することで新しい表現を模索してみました。

今後の美術教育での参考になれば幸いです。

 

3体の人形

 

海で拾った素材で作ったオブジェ。

海で落ちていた物で作ったオブジェ

流木で土台と胴体、手を、錆びた釘で首と髪の毛を作り、軽石で顔、シーグラスでネクタイを作りました。

着色はアクリル絵の具、目はレジンを使用し、ボタンだけは私物を使いました。

流木は、素材を生かしたかったので着色しませんでした。

オブジェをAI画像処理した物。

オブジェの画像をAIで変化させた画像

オブジェをFotorという画像AIを使い、画像処理したものです。

Fotorはお試しで、数ポイント無料体験が出来るので試してみることをお勧めします。

色々なパターンの画像処理が可能なので、自分では想像できない画像が出来上がるのでとても面白いです。

「動物の様な絵にして」と指示し、この様な画像が出来上がりました。

Fotor画像AI

 

ニワトリ

流木と錆びた釘で作ったオブジェ(にわとり)。

流木の形を生かして作った、ニワトリです。

足は錆びた釘と針金で作りました。

全て拾った物で作りました。

着色はアクリル絵の具を使いましたが、出来るだけ流木の素材を生かしたかったので、薄めに着色しました。

 

にわとりのオブジェをAIで画像処理した映像。

オブジェの画像をFotorという画像AIを使い、画像処理したものです。

「本物のニワトリの様に描いて」と指示したのですが、昆虫のような絵になってしまいました。

思い通りにならない奇抜な画像処理も、このAIの面白さです。

 

たくさんの顔

海で拾った石で作った顔。

 

海岸に落ちていた軽石で顔を作りました。

市販のドリルで目と口に穴を開け、目はレジンに夜光塗料を混ぜ、口や髪の毛はアクリル絵の具を使いました。

夜光塗料を混ぜた目は暗い所で光ります。

石の素材や形を生かすことで、様々な表情を表現することが出来ます。

 

石で作ったオブジェの顔画像をAIでダビンチ風に画像処理させたもの。

「ミケランジェロの彫刻の様にして」と指示して出来たのがこの画像です。

 

もっとリアルな人間の顔にするようにAIに画像処理させたもの。

上の画像が今一つ気に入らなかったので「リアルな人間の顔にして」と指示して出来上がったのが、この画像です。

アプリケーションソフトが、アメリカで作られているせいでしょうか、どうしても顔が欧米人の顔になってしまいます。

 

海岸の風景

流木と錆びた釘で作ったオブジェ(家)。

家は市販の角材を使用し、煙はスポンジ洗剤を使用しました。

その他の素材は拾った物です。

錆びた釘と針金で電柱を表現しています。

着色はアクリル絵の具を使い、芝生は市販のシーナリーパウダーを使用しました。

花はティシュペーパーを丸めた物にアクリル絵の具で着色したものを使いました。

 

流木と錆びた釘で作ったオブジェをクリスマスのイメージにAIで画像処理したもの。

「クリスマスの夜景にして」と指示したところ、この様な画像が出来上がりました。

 

空き缶

屋根は実際に使われるスレートが落ちていたのでそのまま使いました。

下の土台は拾った、錆びた空き缶を使用しています。

程よく錆びた空き缶がいい味を醸し出しています。

実際にお茶っ葉の入った錆びた缶を拾ったこともありました。

開封して中身を確認しましたが、腐ってはいませんでしたが、さすがにお茶っ葉を入れて飲む勇気はありませんでしたが。

海には思いがけない物が沢山落ちています。

 

流木と錆びた空き缶で作ったオブジェをAIが山小屋風にアレンジした画像。

「山小屋をイメージして」と指示した画像です。

あまりにも普通な画像だったので、少しガッカリしました。

AIも製作者の期待を理解するのは難しいようです。

やはり、具体的な言葉を分かり易く指示しないと理解できないようです。

 

ランプ

流木で作ったランプ。

こちらは、細かい枝の流木を空き瓶の回りに付け、空き瓶の中に照明を入れたランプです。

空き瓶と照明はダイソーで購入しました。

照明は本物の炎がゆらゆらと燃えている様で、150円の値段にしてはよく出来ています。

勿論、本物のロウソクでもいいです。

香り付きのロウソクを使用するといい香りがします。

流木で作ったランプを龍のイメージでAIが作成した画像。

 

「龍のイメージで製作して」と指示しました。

龍というより、トカゲの様な画像が出来上がりました。

日本の龍というデーターが少ない様に思われます。

 

流木と緑

流木で作った床の間に掛ける花入れ。

流木の窪んでいる所に植物を植え付けています。

和室の床の間などに飾るとお洒落です。

この様な面白い形の流木は、熱帯魚を飼っている水槽の中に入れたり、昆虫を飼っている飼育箱に入れると面白い効果が演出されます。

実際にヤフオクなどで出品されています。

 

床の間に飾る流木で作った花入れを機械をイメージしてAIが製作した画像。

「機械的な絵にして」と指示した画像です。

もっと、メタリックな画像をイメージしていたのですが、少し残念な絵になってしまいました。

もう一度、編集をしようか迷ったのですが、ポイントがもったいなかったのでやめました。

 

夏の思い出

 

流木で作った夏のインテリアオブジェ。

少し長めの流木をアクリル絵の具で白く塗り、大き目のコップに立てかけました。

下の部分には白い砂利と水色の細かいプラスティク、大き目の透明と青色の樹脂を入れる事で清涼感を出しています。

流木以外は全てダイソーで購入しました。

夏のインテリアとしては、清涼感のあるいい作品だと思います。

 

流木で作った夏のインテリアを昆虫のイメージでAIが作成した画像。

上の画像を「昆虫の様に表現して」と指示して出来上がったのがこの画像です。

このAIは、昆虫類を表現する事が得意なソフトである様に思います。

 

まとめ

教育の予算が縮小していく中で、美術の教材探しは大変むずかしい問題となっています。

とりわけ、工作での教材探しに苦労されているのではないでしょうか。

SDG`sの普及と共に、サステナビリティーへの意識が高まり、各企業も環境に対する対策を求められています。

物を作り出すという意味ではArtの世界でもサスティナビリティを意識した芸術、あるいは芸術活動が新しいジャンルとして位置付けられる時代になると思います。

今まで捨て去られ、見向きもされなかった素材が形を変えて新しい価値観を生み出していく事が本当の意味でのサステナビリティーではないかと思っています。

またAIを活用することで、新しい価値を生み出していことも今後の美術教育に必要な要素であると考えます。

最後までお読み頂き有難うございました。

 

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